LYRICAL NEUROSIS

不登校の息子を持つ父親の「子育てのダンディズム」

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 時系列に沿って息子のことを書こうか?とも考えたのですが、それはやめにしました。過去の話はその時々に合わせて、随時書こうと思います。

 何の下調べも準備もなく、手探りでこんなことを始めた以上、ある程度の形になるまでもうしばらく時間がかかるでしょう。

 

 多分、いや間違いなく、私以上に深刻な不登校のお子さんをお持ちの方もたくさんいるはずです。ある統計によれば、30人に1人は不登校だそうで、そう考えれば、単純に30人で1クラスの学級には少なくても1人の不登校児がいる。と言えます。原因の根深さも千差万別。もしかしたら、私の息子はまだいい方なのかもしれません。

 

 

 今でもリビングに飾ってある写真があります。

 それは幼稚園の年少さんの時、先生が手作りしてくれた誕生日のプレゼントです。息子は4月生まれなので、幼稚園に入ってすぐ、このプレゼントをもらいました。

 真ん中に笑っている息子のかわいい写真が貼ってあります。

 ですが私は、この写真を見るたび、いたたまれなくなります。確かに息子は笑顔を見せている。でも、その息子の笑顔が痛々しく感じてならないのです。心細いような、不安な思いを押し込めているような、何度みてもなんか、無理をしているように見えてならない。

 普段、家で撮る写真に、こんな表情を見つけたことはありません。

 

 果たして息子は本当に楽しんで幼稚園に通っていたのだろうか?そんな思いがぬぐい切れません。年少さんのスタートは息子を含め、男の子たった3人でした。年長さんを経て小学校に上がった時点で9人。でも、すぐに1人転校して8人、2年生の時、1人転校してきてまた9人になり、やがてお母さんが亡くなった子が、お父さんの実家に引っ越してしまい、そのまま8人になって6年生になりました。そう、息子のクラスはたったの8人。しかも、そのうち女子は2人です。

 8人という少人数の中で、息子が抱えていた窮屈さを感じ取ったのは、情けなくも学校に行かなくなってからのことでした。そこでやっと、息子の気持ちを理解できたような感じがしました。

 あの写真の笑顔の意味も。

 やはり、息子は耐えていたのだと思います。年少さんから一緒の男の子2人。私もよく知っている子たちです。1人はどうしようもない甘えん坊。もう1人は、これまたどうしようもないわがままな子。もっと早く、この状態を理解してあげればよかったと、何度悔やんだか分かりません。両極端な同級生にはさまれて、どんなにつらい思いをしただろう?

 ある日、園の参観日みたいな日があって、普段の様子を見たことがあります。3人で園庭でサッカーをしていました。キーパーは甘えん坊、息子とわがままっこがボールを追いかけていました。息子がボールを取ると、わがままっこが叫びます。「○○くん(息子)!ボールはボクが蹴るから貸して!」そう言って、サッカーなのに、足が止まった息子からボールを「手で」拾い上げます。そして、ゴールに近い位置にボールを置いて蹴るのですが、キーパーの甘えん坊に簡単にとられてしまう。すると。わがままっこがまた叫ぶんです。「○○くん!(甘えん坊)ゴールに入んないから動かないで!」

 このやり取りを見ていて、ぞっとしたのを覚えています。

 

 昨年度、全校の世帯数減少が理由で、そのわがままっこの母親がPTAの会長を務めました。5年生になったわがままっこ。まるで藤子不二雄の漫画の登場人物のように、「うちのお母さん、PTAの会長で偉いんだぞ!お前んとこは副会長だろう!」と、後でお話するつもりですが、唯一、息子と仲がいいお子さんのお母さんがPTA副会長をしていて、その子にそう罵倒したと聞きました。そのことを息子に話すと、「だろうね。○○くん(わがままっこ)は平気でそう言うね」と淡々と答えました。

 あぁ。息子の不登校の原因の1つであることは間違いなさそうです。

 

 あの息子の写真。

 おそらく、先生に「○○くん(息子)笑ってぇ~!」なんて言われて撮ったんだろうなぁ。

 

はじめに。

初めまして。Densonと申します。(この名前は、母方の旧姓を音読みで羅列したものです)

 

このブログを、息子が通う小学校の保健の先生に捧げます。

彼女の深い思いやりに感謝を込めて。

 

 …とはいうものの、私、ブログなんてしたことありません。

 分からないことだらけです。でも、父親として、愛する息子のためにできることの全てをしようと決めました。

 

 タイトルの「LYRICAL NEUROSIS」は、そんな私を言い当てていると思っています。正直、この先の息子の将来の舵取りをどうしていけばいいのか、未だにはっきりと見えていない。このままだと、ずっと、息子は学校に行かないだろう。それじゃあ、どうやって息子に自立心と、世間でたくましく生きる術を与えよう?その答えを探りながら、こうして記録することで、ひょっとして、何かの役に立つんじゃないか?と期待しながら。

 もちろん、冒頭の保健の先生への感謝の意味も込めて。

 

 …息子は現在小学6年生。息子の不登校は4年生の3学期後半から始まりました。

 

 

 それから、サブタイトルにした、「子育てのダンディズム」という表現は、私なりに、ある程度の意味を持っています。これについては、後からお話することにしましょう。

 

それでは...私、Densonの

LYRICAL NEUROSIS 

スタートです。